2018年06月18日

空気の移動だけではない。

全人類のみなさん。
「良い家」に巡り合えていますか。
小エネ(だけじゃないが)住宅迷子の悩みを解決する万住屋(よろずや)。
エネルギー住宅専門の設計士なのにコストカッター」綺麗ごとで生きている神崎です。

隙間がある事で熱の移動が起こり損失が発生する。
それを少なくするために気密を良くする。
これはこれで正しいですが前回書いたように
減圧測定しかしないから、その対策だけしかしないというのはどうでしょう。
熱だけでなく、更にやっかいな水蒸気に関してちゃんと考えているかどうか。
表面に出てくれば対処のしようがありますが
隠蔽部で起こればそれは対処のしようがありません。

断熱効果やそれに密着する木材の劣化からすると
壁体内への水蒸気の流入や長期間留まるような状態にしてはいけない事に変わりありません。
特に繊維系断熱材は水蒸気どころか空気が流れれば断熱効果は低減します。
外部から内部へガンガン空気が流れている家の断熱は効いていないのです。
片方でも閉じていれば空気の流れは遮断できますよね。
空気の流れが止まるのであれば外部であろうが内部であろうが良いと思います。

しかし水蒸気は別です。
温度と同じく高い方から低い方に流れますので
夏であれば家の中に、冬であれば外に移動しようとします。
そのまま逃げてくれれば良いですが滞留されると
結露や腐朽菌の増殖の手助けになります。
壁体内へ流入させない、滞留させない為には両側に処置が必要です。
もし入ったり、木材の初期乾燥で発生したりする水蒸気を
速やかに排出し壁体内の健全性を維持する。
この意味が理解できていれば何をしなければいけないのかは
自ずと解るはずですね。

ちなみに8年前には内外部での気密処理を標準化していましたね。
そこにしかたどり着かないと思います。
日本ぐらいじゃないですか内側と外側で気密を分けるのは
内とか外とかではなく気密の定義は一つですよ。

それでは皆さん「健康・快適かつ小エネで経済的な家つくり」を。
posted by KY≠ at 07:53| 奈良 | Comment(0) | 設計 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年06月17日

加圧と減圧の追記。

全人類のみなさん。
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小エネ(だけじゃないが)住宅迷子の悩みを解決する万住屋(よろずや)。
エネルギー住宅専門の設計士なのにコストカッター」綺麗ごとで生きている神崎です。

さて昨日の件で質問がありましたので追記します。
減圧測定をするなら絶対に外部でしないといけないのか。
というように捉えられるようですが、そうではないです。
どっちに施工した方が効率良く、性能を発揮し、経年するかと言う点から
減圧するなら外部、加圧するなら内部にした方が良いという事です。
内部だけでも減圧に対して施工のレベルによっては問題ありません。
後、減圧を加圧で数値が変わると書きましたが
実際に減圧がC値0.5なのに加圧が1.0になることはないと思います。
(あったらどちらかの測定方法がオカシイです)
悪くなってもC値0.6になるぐらいで0.7になるような事はありません。
ただこのたった0.1の差で認定が下りなくなるシビアな世界もあると言う事です。
ここは一般の方も来られますが施工側も多く来られていますので
そういう意味で満足することないようにと言う事ですね。

ちなみに外部の処理も書いておきます。
ただ単に外部で気密取ってますって言いますが
結果、合板を貼っているだけというのが普通です。
KIMG0174.JPG
写真のように合板の下にパッキン材を施工しているとか
合板の継ぎ目に気密テープを貼っている。
確かに合板を貼るだけでも効果はありますが
それは気密施工ではありませんので勘違いしないように。
なので外部か内部はその施工会社のレベルでも良いとは思いますよ。
内部だけでC値0.1が出るならそれはそれで良いのでは?

ただそんな職人は希な存在です。
やったことない人がいきなり出せるものではないので
気密施工監理を請け負うのであれば内外部の気密施工を指導したほうが確実と言う事ですね。
ただし、あくまでも気密測定に限った話をするのであればと言う事です。
続きは次回にします。

それでは皆さん「健康・快適かつ小エネで経済的な家つくり」を。
posted by KY≠ at 07:51| 奈良 | Comment(0) | 現場 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年06月16日

減圧と加圧。

全人類のみなさん。
「良い家」に巡り合えていますか。
小エネ(だけじゃないが)住宅迷子の悩みを解決する万住屋(よろずや)。
エネルギー住宅専門の設計士なのにコストカッター」綺麗ごとで生きている神崎です。

気密測定には減圧式と加圧式とがあります。
減圧式とは室内の空気を出す事により隙間から流入する量を測定するものです。
逆に加圧式は室内に空気を入れる事で隙間から排出される量を測定するものです。
日本で一般に言う気密測定は先の減圧法による物を指すようです。
ちなみにパッシブハウス認定には減圧と加圧の両方を測定しないといけません。
日本のようにC値ではなく換気回数で表現されます。

減圧も加圧も同じ隙間なんだから同じになるのでは?
そうとも限りません。
というかそうはなりません。
測定時の気候や内外気圧差なども関係します。
イメージ的にはレンジでのラップの動きみたいなものです。
加熱すると膨張しますね。(まあ伸びるからですが)
でも上から水をかけたぐらいではへこみません。
減圧測定をするとシートは膨れてきます。
これは外気が壁の内部に入ってきているからです。
測定時はボードも貼っていないので膨張を抑えるものがない。
あまり膨れると止めているタッカーやテープごと剥がれてきます。
逆に押す力には反対側に木材や断熱材があるのでへこみません。
気密施工する位置によって押す力と引く力どちらに抵抗しやすいかが変わってきます。
外部側でも気密施工をすれば壁内部に侵入する空気も減るので
内部のシートが膨れることはないです。

なぜ内部シートを施工するかと言うと
繊維系断熱材の室内側には防湿層も設ける必要があるからです。
どうせ室内側にシート貼るならそこで気密を取った方が手間が減るからです。
しかし気密測定の観点からすると内部だけのシート施工はどちらかと言うと加圧用ですね。
内部シートを抑える処理をしてから測定するなら良いですが
そうなると悪い箇所の処置もしにくくなります。
施工精度に自信があるなら抑えるなどの処置をしてからでも良いかもしれませんが。

減圧測定しかしないなら外部側での気密処理の方が良いと思います。
そもそも壁内部への空気の流入も無くさないと断熱効果にも
木材の劣化にも影響してきますので内部気密施工だけでなく
外部気密施工も重要ですので本来は必須にしないといけません。
私が気密施工指導する場合は当然両方します。
内部シートが動く事で起こる劣化も抑えられますしね。
ただ気密するだけでもこれだけの事を考えないといけません。
高いシート使えば気密が良くなるわけではありませんよ。
減圧だけでC値0.2とかで浮かれてる方々。
シートが膨れていませんか?
それではダメですよ。
今の施工は冬の空気や熱移動に対しての処置です。
夏の外気流入に対しての処置ではありませんよ。
特に壁体内に対しては。
努々、満足する事なかれ。

それでは皆さん「健康・快適かつ小エネで経済的な家つくり」を。
posted by KY≠ at 09:40| 奈良 ☁| Comment(0) | 現場 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする